UTMは、一般的に長期間利用するセキュリティ機器というイメージがあります。
しかし実際には、
- 期間限定の受託業務
- 新規プロジェクト
- 一時的な事業所
- 短期間だけ開設する拠点
- 一定期間のみ増員するオフィス
など、数か月だけUTMを利用したいケースもあります。
特に複数拠点で同時に業務を開始する場合、パソコンやインターネット回線だけでなく、各拠点のセキュリティ対策も短期間で準備する必要があります。
この記事では、UTMを3か月程度など短期間だけ利用する場合に、どのような導入方法があるのか、複数拠点で利用するときに何を確認すべきかを解説します。
UTMを短期間だけ利用したいケースはある
UTMは、インターネットと社内ネットワークの間に設置し、外部からの攻撃や不正通信などを検知・防御するためのセキュリティ機器です。
通常は数年間利用するケースが多いですが、企業によっては短期間のみ必要になることがあります。
例えば、
- 3か月~半年程度の受託業務
- 期間限定のコールセンターや事務センター
- プロジェクト専用オフィス
- 一時的に開設する営業所
- 建設現場や仮設事務所
- M&Aや拠点統合までの一時利用
などです。
このような場合、通常の長期利用を前提とした契約では、利用期間と契約期間が合わないことがあります。
短期利用では、機器そのものの価格だけではなく、契約期間・ライセンス・設置設定・撤去まで含めて考えることが重要です。
短期利用では購入・リースが合わない場合がある
UTMの導入方法には、主に購入・リース・サブスクなどがあります。
購入の場合、機器を自社資産として保有できますが、3か月程度しか利用しない場合でも本体費用やライセンス費用が必要です。
利用終了後に別用途へ転用できれば問題ありませんが、その予定がなければ短期間の利用としては負担が大きくなる場合があります。
一方、リースは一般的に数年間の契約を前提とするため、数か月だけ利用したいケースには向かないことがあります。
短期間のプロジェクトでは、
「利用したい期間」と「契約期間」が合っているか
を最初に確認する必要があります。
購入・リース・サブスクの違いについては、
「UTMはレンタル・リース・サブスクのどれが得?中小企業向けに比較」でも詳しく解説しています。
UTMサブスクなら短期間の導入にも対応しやすい
UTMを短期間だけ利用する場合、サブスク型のサービスが選択肢になります。
サブスクでは、機器・セキュリティ機能・設定・保守などを月額で利用する形にできるため、初期費用を抑えやすいという特徴があります。
また、利用期間が決まっている場合でも、契約条件に合わせて構成を検討しやすくなります。
ただし、
「サブスク=必ず1か月単位で自由に解約できる」
という意味ではありません。
初期設定費用や機器費用を月額料金に含める場合などは、最低利用期間を設定することがあります。
そのため、短期利用を検討する場合は、
- 利用開始日
- 利用終了予定日
- 最低利用期間
- 初期費用
- 撤去費用
- 機器返却条件
などを事前に確認しておくことが大切です。
複数拠点へUTMを導入するときに確認したい5つのポイント
複数拠点へ同時にUTMを導入する場合、単純に同じ機種を必要台数用意すればよいとは限りません。
拠点ごとに利用環境が異なるため、少なくとも次の5点を確認します。
1. 各拠点の利用人数・端末台数
拠点ごとのパソコン台数や利用人数を確認します。
10台程度の拠点と100台以上の拠点では、必要となるUTMの処理性能が大きく異なります。
2. インターネット回線速度
1Gbps回線を利用している場合でも、UTMの性能が低いと通信速度がボトルネックになることがあります。
特にUTMのセキュリティ機能を有効にした状態で、どの程度の通信性能が必要になるかを確認します。
3. VPNの利用有無
本社と各拠点をVPNで接続する場合や、外出先から社内へVPN接続する場合は、その利用人数や通信量も機種選定に影響します。
VPNについては、
「WatchGuardで組むモバイルVPN」でも解説しています。
4. 既存ルーターやネットワーク構成
UTMをルーターとして利用するのか、既存ルーターの配下に設置するのかによって設定方法が変わります。
既存ネットワークを大きく変更できない場合は、ブリッジモードなどを利用することもあります。
UTMの設置方法については、
「UTMの設置モード選択のポイント」も参考にしてください。
5. 各拠点の利用開始日
複数拠点を同時に開設するとは限りません。
大阪拠点を先に開始し、その後に名古屋・福岡などを順番に開設するケースもあります。
この場合、機器の準備・設定・発送・現地設置などをスケジュール化しておく必要があります。
短期案件ほど準備期間が限られるため、早めにネットワーク構成を確認することが重要です。
PC台数だけでUTMの機種を決めない
UTMの機種を選ぶとき、
「PCが50台だからこの機種」
というように、端末台数だけで判断するのはおすすめできません。
同じ50台でも、
- Web閲覧が中心
- 大容量ファイルを頻繁に送受信する
- クラウドサービスを多用する
- Web会議が多い
- 拠点間VPNを利用する
- リモートアクセスVPNを多人数で利用する
といった違いによって、必要な性能は変わります。
また、UTMではファイアウォール機能だけでなく、
- 不正侵入防御
- ウイルス対策
- Webフィルタリング
- アプリケーション制御
- サンドボックス
- DNSセキュリティ
など複数の機能を利用することがあります。
利用するセキュリティ機能によっても処理負荷が変わるため、利用人数・通信量・VPN・有効化する機能を合わせて機種を選定することが重要です。
3か月程度の利用でも設置・設定・撤去まで考える
短期間のUTM導入では、機器を用意することだけに目が行きがちです。
しかし実際には、
- 初期設定
- 現地設置
- 回線との接続確認
- VPN設定
- セキュリティポリシー設定
- 運用中のサポート
- 利用終了後の撤去
まで考える必要があります。
特に複数拠点の場合、拠点ごとにネットワーク環境が異なることがあります。
そのため、事前に構成を確認し、必要に応じて拠点ごとの設定を作成しておくことで、設置時のトラブルを減らせます。
短期利用だからこそ、導入後のトラブル対応に時間を取られないようにしておくことが大切です。
DataDefenseでは短期間・複数拠点のUTM導入も相談可能
DataDefenseでは、中小企業向けにWatchGuard UTMのサブスクサービスを提供しています。
UTM機器を提供するだけではなく、
- 機種選定
- 初期設定
- 設置
- ネットワーク接続
- VPN設定
- 運用サポート
まで自社で対応しています。
短期間の利用や複数拠点への導入についても、利用期間・拠点数・端末台数・ネットワーク構成などを確認したうえでご提案します。
また、大阪・兵庫を中心に現地対応を行っており、遠方拠点についても構成に応じて設置方法を検討します。
「3か月だけ利用したい」
「複数拠点を同時に立ち上げたい」
「拠点ごとに利用人数が違う」
といった場合も、まずは現在の予定をお知らせください。
まとめ
UTMは長期間利用するケースが多いですが、受託業務や期間限定プロジェクトなどでは、数か月だけ必要になる場合があります。
短期間で利用する場合は、単純な機器価格だけではなく、
- 契約期間
- ライセンス
- 拠点数
- 利用人数
- 通信量
- VPN
- 設置・撤去
まで含めて検討することが重要です。
特に複数拠点では、それぞれのネットワーク環境に合わせた機種選定と設定が必要になります。
短期利用だからこそ、導入前に構成を整理し、設置から運用終了までの流れを決めておくことが、スムーズなUTM導入につながります。
