「UTMは社員何人くらいの会社から必要なの?」
中小企業でUTMを検討するとき、このような疑問を持つ方も多いと思います。
結論からいうと、UTMが必要かどうかを社員数だけで判断することはできません。
5人の会社でもUTMを導入した方がよい場合がありますし、反対に人数が少なく、利用しているシステムやネットワーク構成によっては、UTM以外のセキュリティ対策を優先した方がよい場合もあります。
この記事では、中小企業へのUTMの設定・設置を行っているDataDefenseが、5人・10人・30人程度の会社を例に、UTMを検討するときの考え方を解説します。
UTMそのものの仕組みを知りたい方は、「UTMとは?」で詳しく解説しています。
UTMは「社員○人以上なら必要」というものではない
UTMは会社とインターネットの境界で通信を監視し、不正な通信やサイバー攻撃などから社内ネットワークを守るためのセキュリティ機器です。
そのため、UTMの必要性を判断するときには社員数だけでなく、
- パソコンや端末の台数
- 扱っている情報の重要度
- NASやサーバーの有無
- VPNの利用
- クラウドサービスの利用状況
- インターネットの通信量
- 社内にIT担当者がいるか
などを確認する必要があります。
例えば社員5人でも、顧客情報や重要な設計データをNASで共有している会社と、ほとんどの業務をクラウドサービスだけで行っている会社では、必要なセキュリティ対策が違います。
5人程度の会社でUTMは必要?
社員5人程度の小規模な会社では、「うちくらいの規模ならUTMはいらないのでは?」と思われるかもしれません。
実際、人数だけを考えれば、必ずUTMが必要とはいえません。
しかし、次のような環境なら5人程度でもUTMを検討する価値があります。
- 顧客情報や個人情報を扱っている
- NASに会社の重要なデータを保存している
- 社外からVPNで会社へ接続している
- 業務が停止すると大きな影響が出る
- セキュリティを管理する担当者がいない
特に中小企業では、一人が営業・総務・IT管理などを兼任していることも珍しくありません。
その場合、UTMの導入だけでなく、導入後の管理やサポートまで含めて考えることが重要です。
10人程度の会社ではネットワーク全体を考える
社員が10人程度になると、利用するパソコンやスマートフォン、複合機、NASなど、社内ネットワークにつながる機器も増えてきます。
Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのクラウドサービスを利用している会社も多いでしょう。
この規模になると、それぞれのパソコンにセキュリティソフトを導入するだけでなく、会社のネットワーク全体でどのような通信が行われているかという視点も重要になります。
UTMとパソコンのセキュリティ対策は、どちらか一方を選ぶものではありません。
ネットワークの出入口とパソコンの両方で対策する「多層防御」については、】「UTM以外のセキュリティ対策」でも解説しています。
30人程度になるとUTMの性能にも注意する
社員数が20人、30人と増えてくると、UTMが必要かどうかだけでなく、どの程度の性能を持ったUTMが必要なのかも重要になります。
UTMでは通信内容を検査するため、利用するセキュリティ機能によって実際に処理できる通信速度が変わります。
例えば、
- Web会議を頻繁に利用する
- クラウドストレージへ大量のデータを送受信する
- VPNを複数人で利用する
- 拠点間VPNを利用する
- インターネット回線が高速
といった環境では、人数だけを基準に小型UTMを選ぶと、UTMが通信のボトルネックになる可能性があります。
そのためDataDefenseでは、単純に「30人だからこの機種」という選び方ではなく、利用人数、通信量、回線速度、VPNなどを確認して機器を選定しています。
WatchGuardの機種選定については、「WatchGuard UTM サイジングクラスのご提案」でも詳しく解説しています。
パソコンの台数と社員数が同じとは限らない
UTMを選定するときに注意したいのが、社員数とネットワークにつながる端末数は同じではないということです。
例えば社員10人でも、
- パソコン10台
- スマートフォン10台
- 複合機
- NAS
- Wi-Fiアクセスポイント
- 防犯カメラ
- その他のネットワーク機器
など、多数の機器がネットワークへ接続している場合があります。
また、来客用Wi-Fiなどを提供している会社もあります。
そのため「社員10人」という情報だけでは、適切なUTMを判断できません。
人数より「止まったときの影響」で考える
UTMの必要性を考えるうえで、社員数以上に重要なのが、サイバー攻撃やマルウェア感染によって業務が止まった場合にどの程度の影響が出るかです。
例えば5人の会社でも、社内NASに保存されたデータが利用できなくなれば、会社全体の業務が停止する可能性があります。
取引先から預かった重要な情報を扱っている場合には、自社だけの問題では済まないこともあります。
反対に、会社の規模が小さく、ほぼすべての業務を適切に保護されたクラウドサービスで行っている場合には、UTM以外のセキュリティ対策を優先するという判断もあります。
重要なのは、会社の人数ではなく、守るべき情報と業務への影響から考えることです。
UTMの機種選定は通信量も重要
UTMには小規模事業所向けから大規模拠点向けまで、さまざまなモデルがあります。
メーカーの製品仕様を見ると「Firewall Throughput」など非常に高速な数値が記載されていますが、UTMとして利用するときには注意が必要です。
IPSやマルウェア対策など複数のセキュリティ機能を有効にすると、処理できる通信速度は変わります。
そのため機器を選ぶときには、単純な最大通信速度だけではなく、実際に利用するセキュリティ機能を有効にした状態で必要な性能を確保できるかを確認します。
特に高速なインターネット回線を利用している会社では重要なポイントです。
では、自社にはどのUTMが必要?
ここまで説明したように、UTMの必要性や機種は社員数だけでは判断できません。
少なくとも、
- 社員数
- パソコン・端末台数
- インターネット回線
- NAS・サーバー
- VPN
- クラウドサービス
- 扱っている情報
- 必要なセキュリティレベル
などを確認して判断する必要があります。
「社員10人だからこのUTM」という選び方よりも、現在のネットワーク環境を確認して必要な性能を決めた方が、過剰な設備投資や性能不足を防ぐことができます。
DataDefenseではUTMの選定から対応しています
DataDefenseでは大阪・兵庫を中心に、中小企業向けにWatchGuard Fireboxを利用したUTMサブスクを提供しています。
UTM本体を提供するだけではなく、現在のインターネット回線、ルーター、端末台数、NAS、VPNなどを確認し、利用環境に合わせて機器を選定・設定します。
Basic Securityは月額11,800円(税別)から、Total Securityは月額15,800円(税別)から提供しています。
「5人しかいないけれどUTMは必要?」
「今の回線速度ならどの機種が必要?」
「現在のルーターをそのまま使える?」
といった段階でも構いません。
現在のネットワーク環境を確認した上で、UTMの必要性を含めてご案内します。
