UTMの導入を検討するとき、
「UTMはいくらくらいかかるのか」
「月額料金の相場が分からない」
「購入とリース、サブスクではどれが得なのか」
と悩む企業は少なくありません。
UTMは機種や利用するセキュリティ機能によって価格が異なるため、単純に「1台○万円」と比較するのが難しい製品です。
さらに、
- UTM本体
- セキュリティライセンス
- 初期設定
- 設置作業
- 保守
- ライセンス更新
- 機器更新
など、導入後に必要となる費用まで考える必要があります。
この記事では、中小企業がUTMを導入する際に必要となる費用と、購入・リース・サブスクの違いを分かりやすく解説します。
UTMの料金は「本体代」だけでは決まらない
UTMの料金を比較するときに注意したいのが、機器本体の価格だけで判断しないことです。
UTMは一般的なルーターとは異なり、機器を購入するだけではすべてのセキュリティ機能を継続して利用できるとは限りません。
メーカーや製品によって異なりますが、通常は機器本体に加えて、セキュリティサービスを利用するためのライセンスやサポート契約が必要になります。
そのためUTMの費用は、
機器本体+セキュリティライセンス+設定・設置+保守・更新
まで含めて考える必要があります。
購入時の価格が安く見えても、更新費用や設定費用を含めると、数年間の総費用が想定より高くなることもあります。
UTM導入にかかる主な費用
UTMを導入するときに発生する主な費用を整理してみましょう。
UTM本体の費用
まず必要になるのがUTM本体です。
必要な機種は、
- 利用人数
- PCや端末の台数
- インターネット回線速度
- VPNの利用状況
- 拠点数
- 使用するセキュリティ機能
などによって変わります。
例えば、10台程度のパソコンを利用する事業所と、50台・100台の端末を利用する企業では必要な処理性能が異なります。
そのため、単純に「一番安いUTM」を選べばよいわけではありません。
セキュリティライセンス費用
UTMでは、ファイアウォール機能だけでなく、
- IPS(不正侵入防御)
- ウイルス対策
- Webフィルタリング
- アプリケーション制御
- サンドボックス
- DNSセキュリティ
などの機能を利用します。
これらのセキュリティサービスには、契約期間に応じたライセンス費用が必要になります。
また、同じUTMでも選択するセキュリティプランによって料金が変わります。
WatchGuardの場合も、Basic Security・Prime Security・Total Securityなど、必要なセキュリティレベルに応じて選択できます。
WatchGuardのSecurity Suiteについては、
「WatchGuard Prime Securityとは?Basic・Total Securityとの違いを比較」で詳しく解説しています。
初期設定費用
UTMは購入して接続するだけで、最適なセキュリティ対策が完成する機器ではありません。
導入時には、
- WAN設定
- LAN設定
- DHCP設定
- セキュリティポリシー
- Webフィルタリング
- VPN
- ログ・通知
- 既存ルーターとの接続
などの設定が必要です。
そのため、見積を比較するときは初期設定費用が含まれているかも確認しておきましょう。
設置作業費用
設定済みのUTMを自社で接続できる場合もありますが、既存ネットワークの構成によっては現地での設置作業が必要です。
特に、
- 既存ルーターとの入れ替え
- 固定IPを利用している
- VPNが設定されている
- 複数拠点がある
- サーバーを公開している
といった環境では、事前にネットワーク構成を確認することが重要です。
保守・更新費用
UTMは導入して終わりではありません。
運用中には、
- 設定変更
- 障害対応
- セキュリティライセンス更新
- ファームウェア更新
- 機器故障
- 将来の機器入れ替え
などが発生します。
そのためUTMの料金を比較するときは、導入時だけでなく数年間の総費用を見ることが重要です。
購入・リース・サブスクの料金の違い

UTMの導入方法は、大きく分けて購入・リース・サブスクがあります。それぞれの違いを表で整理すると、次のようになります。
| 項目 | 購入 | リース | サブスク |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 高くなりやすい | 抑えやすい | 抑えやすい |
| 支払方法 | 一括が中心 | 月額 | 月額 |
| 契約期間 | 比較的自由 | 長期契約が多い | プランによる |
| 機器の所有 | 自社 | リース会社 | サービス提供会社 |
| ライセンス更新 | 自社で更新 | 契約内容による | 月額に含む場合が多い |
| 保守 | 別契約の場合あり | 契約内容による | 含む場合が多い |
| 機器更新 | 再購入 | 再契約など | 入れ替えしやすい |
| 短期利用 | △ | △ | ○~△ |
それぞれにメリット・デメリットがあるため、「どれが一番安いか」だけではなく、自社の利用期間や運用方法に合わせて選ぶ必要があります。
購入・リース・サブスクの仕組みそのものについては、
「UTMはレンタル・リース・サブスクのどれが得?中小企業向けに比較」でも解説しています。
UTMの月額料金はどのくらいか
UTMの月額料金は、機種・セキュリティ機能・保守内容・契約期間などによって大きく変わります。
そのため、
「UTMなら月額○円が相場」
と一律に決めることはできません。
例えば同じメーカーでも、
- 小規模事業所向けの機種
- 数十人規模の企業向け
- 多人数・高速回線向け
では機器価格が大きく異なります。
また、月額料金の中に、
- 本体
- セキュリティライセンス
- 初期設定
- 保守
- 設定変更
- 機器交換
のどこまで含まれているかによっても金額は変わります。
そのためUTMの月額料金を比較するときは、表示されている月額だけを見るのではなく、その料金に何が含まれているのかを確認することが重要です。
安いUTMを選ぶときに注意したいこと
UTMは企業のネットワークを守るための機器なので、価格だけで選ぶことはおすすめできません。
特に確認したいのが、次のような点です。
必要な性能が足りているか
UTMには機種ごとに処理性能があります。
安価な機種を選んでも、利用人数や通信量に対して性能が不足していれば、インターネット通信が遅くなる可能性があります。
また、UTMでは複数のセキュリティ機能を有効にするため、それらを利用した状態で十分な性能があるかを確認する必要があります。
必要なセキュリティ機能が含まれているか
「UTM」と書かれていても、利用できるセキュリティ機能は契約内容によって異なります。
必要な機能がオプションになっている場合、あとから追加すると当初想定していた費用を超えることもあります。
設定・保守費用が別になっていないか
本体価格や月額料金が安くても、
- 初期設定
- 現地設置
- 設定変更
- 障害対応
が別料金になっていることがあります。
見積を比較するときは、導入から運用まで含めた総額を確認しましょう。
更新時にどのくらい費用がかかるか
UTMでは数年後にライセンス更新や機器更新が必要になります。
導入時の価格だけでなく、2年後・3年後の更新費用まで確認することが重要です。
中小企業では月額サブスクが向いているケース
UTMサブスクは、すべての企業に最適というわけではありません。
長期間利用することが確実で、自社で資産として機器を保有したい場合は、購入の方が適しているケースもあります。
一方、次のような企業ではサブスクが選択肢になります。
- 初期費用を抑えたい
- 毎月のIT費用を分かりやすくしたい
- ライセンス更新の管理を任せたい
- UTMの設定を自社で行うのが難しい
- 機器の故障や更新も含めて任せたい
- 将来の利用人数が読みにくい
- 数年後の機種変更をしやすくしたい
特に中小企業では、専任のネットワーク管理者がいないケースも多くあります。
このような場合、単にUTM機器を購入するよりも、設定・保守まで含めてサービスとして利用する方が管理負担を減らせることがあります。
UTMの費用を比較するときに見るべき5つのポイント
複数のUTM見積を比較するときは、月額料金だけでなく、次の5点を確認してください。
1.UTM本体は料金に含まれているか
本体代が別途必要なのか、月額料金に含まれているのかを確認します。
2.セキュリティライセンスは何が含まれているか
ファイアウォールだけでなく、IPS・ウイルス対策・Webフィルタリングなど、必要な機能が含まれているか確認します。
3.初期設定・設置費用はいくらか
「初期費用0円」の場合でも、最低利用期間が設定されているケースがあります。
料金だけでなく契約条件も確認しておきましょう。
4.保守内容はどこまで含まれるか
障害対応だけなのか、設定変更やVPN設定などにも対応してもらえるのかによって、運用時の負担が変わります。
5.更新・解約時に費用が発生するか
UTMは長期間使用する機器です。
ライセンス更新、機器更新、途中解約、返却などの条件も事前に確認しておくことが重要です。
DataDefenseのUTMサブスクについて
DataDefenseでは、中小企業向けにWatchGuardを中心としたUTMサブスクを提供しています。
UTM機器だけを提供するのではなく、
- 機種選定
- セキュリティプラン選定
- 初期設定
- 設置
- ネットワーク接続
- VPN設定
- 運用中の設定変更
- 障害対応
- リモート保守
まで自社で対応しています。
UTMを販売する会社の中には、設置や設定を外部業者へ委託するケースもあります。
DataDefenseでは、UTMの選定から設定・設置、その後のサポートまで自社で対応することで、導入後もネットワーク環境を把握したうえでサポートできる体制を取っています。
また、購入ではなく月額サブスクとして導入できるため、高額な初期投資を抑えてUTMを利用できます。
WatchGuardについて詳しくは、
「WatchGuard UTMとは?」をご覧ください。
UTMサブスクのサービス内容については、
「中小企業向けUTMサブスク」をご覧ください。
実際の料金は、
- 利用人数
- 端末台数
- 回線速度
- VPN利用
- 必要なセキュリティ機能
- 契約期間
などによって変わります。
「自社の場合はいくらになるのか知りたい」という段階でもご相談いただけます。
まとめ
UTMの料金は、本体価格だけで比較することはできません。
導入時には、
- 本体
- セキュリティライセンス
- 初期設定
- 設置
- 保守
- 更新
まで含めた費用を確認する必要があります。
また、購入・リース・サブスクでは、初期費用や契約期間、更新方法が異なります。
購入が向いている企業もあれば、初期費用を抑えながら設定・保守まで任せられるサブスクの方が適している企業もあります。
大切なのは、
「月額が安いか」ではなく、「必要なセキュリティ対策と運用支援まで含めた総費用が適切か」
で比較することです。
DataDefenseでは、現在のネットワーク環境や利用人数を確認したうえで、必要以上に高性能な機種を選ぶのではなく、企業ごとに適したUTM構成をご提案しています。
UTMの費用や機種選定で迷っている場合は、お気軽にご相談ください。

