会社のデータには、顧客情報、見積書、請求書、設計データ、写真など、失うと業務に大きな影響が出る情報が数多くあります。
そのためバックアップを取っている企業は多いものの、
- NASに保存しているから大丈夫
- 外付けハードディスクへコピーしている
- RAIDを組んでいるので安心
- クラウドへ保存しているからバックアップになっている
といった状態で、本当に必要なデータ保護ができているか分からないケースもあります。
中小企業のバックアップでは、単にデータをコピーするだけではなく、故障・誤削除・ランサムウェア・災害など、どのトラブルから守りたいのかを考えることが重要です。
今回は、法人で利用される主なバックアップ方法を比較します。
1.NASだけではバックアップにならない場合がある
社内でファイルを共有するためにNASを利用している企業は多くあります。
NASは複数のパソコンからデータを保存できる便利な機器ですが、NASそのものが故障したり、データを誤って削除した場合にはデータを失う可能性があります。
また、RAIDを構成しているNASでも、RAIDは主にディスク故障への備えであり、バックアップとは役割が異なります。
RAIDとバックアップの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
「RAIDはバックアップではない?NASでバックアップが必要な理由」
2.外付けHDDへのバックアップ
比較的簡単に始められるのが、USB接続の外付けHDDなどへのバックアップです。
メリットは、
- 導入費用を抑えやすい
- インターネット回線が不要
- 大容量データでも利用しやすい
といった点です。
一方で、NASと外付けHDDを同じ事務所内に置いている場合、火災・水害・盗難などが発生すると、元データとバックアップを同時に失う可能性があります。
また、常時接続している場合には、ランサムウェアの影響を受ける可能性についても考慮する必要があります。
3.別のNASへバックアップする
NASから別のNASへバックアップする方法もあります。
社内に2台設置する方法だけでなく、本社と支店など離れた場所にNASを設置し、ネットワーク経由でバックアップすることもできます。
物理的に保存先を分けることで、機器故障への対策を強化できます。
ただし、遠隔地のNASについても、
- 機器の管理
- 容量管理
- 故障時の交換
- 通信環境
- セキュリティ設定
などの運用が必要です。
4.クラウドバックアップ
インターネット経由で外部のクラウドストレージへバックアップする方法です。
事務所とは別の場所にデータを保管できるため、火災や水害などの災害対策としても有効です。
一方で、
- データ容量
- インターネット回線速度
- 保存期間
- 復旧方法
- 削除・改ざんへの保護
などを確認してサービスを選ぶ必要があります。
特にバックアップは、保存できることだけではなく、必要なときに復旧できることが重要です。
5.ランサムウェアを考えるなら「消されにくいバックアップ」も重要
ランサムウェア対策では、バックアップを取っているだけで十分とは限りません。
攻撃者やマルウェアからバックアップ先へアクセスできる構成の場合、元データと一緒にバックアップまで削除・暗号化される可能性があります。
そのため、法人向けバックアップでは、
過去のデータを一定期間保持する仕組みや、容易に削除・変更できない保存方法
も重要になります。
DataDefenseのSecure Backupでは、クラウドへのバックアップとバージョン管理などを組み合わせ、データ復旧に備えています。
6.中小企業では「3-2-1」を意識する
バックアップの考え方として「3-2-1ルール」があります。
基本的には、
- データを3つ持つ
- 2種類の異なる保存先を使う
- 1つは別の場所に保管する
という考え方です。
すべての中小企業が完全に同じ構成にする必要はありませんが、
「元データとバックアップが同じ機械・同じ場所だけに存在していないか」
を確認するだけでも、バックアップ環境を見直すきっかけになります。
7.バックアップ方法は「復旧まで」考えて選ぶ
バックアップサービスを比較するときは、保存容量や料金だけでなく、
- どのデータを保存するのか
- 何日分残すのか
- どこへ保存するのか
- ランサムウェア対策はあるか
- 障害時に誰が復旧するのか
- どれくらいの時間で復旧できるのか
まで確認することをおすすめします。
バックアップは、取ることが目的ではなく、トラブル発生後に業務を再開するための仕組みだからです。
まとめ
法人のバックアップ方法には、外付けHDD、NAS、別拠点へのNASバックアップ、クラウドバックアップなどがあります。
重要なのは1つの方式だけで安全と考えるのではなく、
- 機器故障
- 誤削除
- ランサムウェア
- 火災・水害
- 盗難
など、複数のリスクを想定して保存先を分けることです。
DataDefenseでは、NASやサーバーのデータを対象に、法人向けのSecure Backupを提供しています。
